2004年12月24日:鯛料理色々

 小学館刊の雑誌「サライ」の新春寿号の特集に「鯛を徹頭徹尾食べ尽くす」という記事が出ています。まあ、なんちゅうか、編集者のこだわりってのがあるんでしょうか、若干内容は偏りがあるんですけど、それなりに面白かったです。丁度21日に鯛を5枚も釣ってきたので、ここ数日、鯛料理三昧で過ごしてます。サライの中で参考にしたのは今のところ鯛飯ですね。その他の料理は、まあ、従来の自分流でいいかな?と。あと、鯛茶漬けに関しては「ミヨシ」にKマダさんがレシピを書き込んでくれたので、それを参考にしました。

お刺身についてはこんな感じ。

                
                 左側の銀色っぽいのはアジのきずしです。これも美味しいですね。

 そして鯛飯。今回は友人の蛭田君を招待したで、田無の実家の家族分と併せて3合のお米を使って炊きました。

☆鯛飯レシピです(4人分)サライの記事を参考にしましたが、自分でアレンジしています。
 1.出汁を作ります。水750ccに昆布15cm角1枚を浸し、水から弱火で煮て沸騰前に引き上げます。薄口醤油で薄めに味付けします。小さじで2〜3杯程度ですが、お好みで。出来上がったら、うち700ccを土鍋に移して室温まで冷ましておきます。
 2.お米3合を洗います。洗ったお米はザルに上げて15分水切りしておきます。水切り後ザルごと今度はボウルに入れて30分水に浸します。再び水切りしてから1の冷めた出汁の入った土鍋にお米を移して浸しておきます。
※水の浸しをせず、水切りしたお米をいきなり出し汁に入れると、炊きあがりが硬くなります。
 3.その間に鯛を焼いておきます。料理店などでは見栄え重視で400g級の鯛の鱗を落として内臓、エラを取った姿のまま尾頭付きで焼きますが、これをやると、炊きあがった時、身をほぐす際に小骨が混ざるので、今回は事前に鯛を三枚下ろしして、腹骨をすき切って、さらに血合い骨を毛抜きで抜き取り、両面に軽く塩をした身に金串を打って焼きました。

                

※ガスコンロに魚焼き網を載せ、その上に缶底を缶切りで抜いた菓子缶を載せて「遠火の強火」にしています。先に皮から焼きます。

                

※皮側から焼いて2/3ほど火が通ったら、裏返して身を焼きます。皮側・身側、中火で両面合計で20〜30分ほど焼きます。

 4.焼き上がった鯛の身を土鍋に入れてます。皮を上にして入れます。

                

※土鍋でやると火加減が楽ですが、今回はガラス蓋のホーロー鍋を使用しました。土鍋の場合には最初から強火で7分。中火で7分・弱火で5分・火を落として5分と言われますが、ホーローの場合、最初は弱めの中火にして、点火後10分ぐらいで沸騰するように火加減を調節します。沸騰後は吹きこぼれが止まる位置までガスの火を弱めてやります。その後、火を止めるまでの時間の目安は沸騰後約20分です。

                

※沸騰後、吹きこぼれを抑えた火加減にしてから15分ぐらいの様子です。鍋の周囲に泡がまだ立っている状態です。焦げすぎないように、さらに火を細めて5分程度炊きます。

 5.火を止めて蒸らし5分です。5分後に、再度強火で30秒火を入れて止め、再び蒸らし15分で出来上がりです。出来上がったら蓋を取り、まず、鯛の身をペティナイフなどであらかじめ細かく刻みます。ご飯の上でそのままやってください。そして、あらかじめ用意しておいた大葉の細切りを散らし、底のお焦げを起こすようにふんわりと全体をまぜます。あとは個々のお茶碗にとりわけてお召し上がり下さい。塩加減が弱いと感じたら、個々の好みで軽く塩を振って調整してください。

 それから、当家定番の潮汁ね。

                

いきなり鍋で炊き込んでる写真ですが、使用している鯛のアラは、鯛の頭、中骨、あとは刺身を作るときに出た血合い骨部分の削ぎ身や皮などです。いきなり炊き込むのではなく、いったん湯通しして、血や不純物をボウルに流水させながら指で丁寧に取り除き、一旦ザルに上げて水切りします。それから鍋にたっぷりの水を張り、10cm角程度の昆布を1枚入れ、そこに下処理した鯛のアラを入れて、「やや強めの弱火で水から」煮ます。煮立つ前にまず昆布を引き上げ、その後、浮いてくるアクをじっくりとこまめにすくって行きます。アクのすくい方次第で仕上がりの透明感や生臭みの消え方に大きく影響します。上記は600g級の鯛2尾分のアラに、水1.5リットルで煮ています。

十分にアクをすくいきると、本当に惚れ惚れとした透明な潮汁に仕上がります。アクを取ったあと、味付けは塩と薄口醤油でやります。最初に薄口醤油小さじ半分から1ぱい程度。あとの塩気は粗塩の量でコントロールします。このあたりのバランスはお好みですが、薄口醤油だけですと若干しつこい味になり、塩だけですと、風味が若干物足りなくなります。

味が調ったら火を落とし、お椀に刻んだ三ツ葉を入れたところにアラと汁を注ぎ、最後に柚子の皮を香り付けに浮かべて出来上がりです。

                
              鯛の香り、柚子の香り、三ツ葉の香りが相まって、まずは香りで楽しめる潮汁

 もちろん、お味も抜群です。塩味をとにかく、少し物足りないぐらいでとどめておくのがポイントです。

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