2004年12月16日:怪我の功名?風邪の功名?

 昔、干ばつ・飢饉や内乱・戦争であえぐ海外の難民キャンプの写真を目にする機会が多かったですけど、その中で食べ物が足りず栄養失調に苦しむ子供の姿がありました。例えとしてこの話を書くと叱られそうですが、着るものもなく、裸で立ち尽くす子供たちは決まってガリガリにやせているのに、何故かお腹だけがポッコリ膨らんでいて、その姿がとてもかわいそうだなあと思ったものです。

 お腹が張る話をこれまで書いてきましたけど、僕のお腹の張りは、映像的に例えると、まさに難民キャンプの栄養失調児のような姿です。お腹さえ凹めば、ベルトの穴など、一頃の2ピッチは狭く締めてもまだ緩いぐらいですが、そんなお腹が毎日午後になると風船のように膨らんで、ベルトどころかズボンのボタンでさえ留められない。そんな状況ですから、実家の居間の座椅子を緩やかな斜め状態にして、ただじっと、張りに伴う痛みを我慢しているしかありません。同じ姿勢を続けていると尻と背中が痛くなってきます。だから今度は横になる。しかし、これも頭を高く上げていないとひどい胸焼けになります。さらに酷くなると、もうどうにもなりません。気持ち悪いからトイレに行って吐こうとするのですが、これがまた辛い。ちょっとずつしか吐けないんですね。一発ですっきりしたいのに。何往復もして、ようやく7割かな? こういう最悪の状況になるのが5日から1週間に1度。その一歩手前のお腹の張りはほとんど毎日。横になってうまくガスが抜けた日は夕食が食べられる・・・と、こういう状況がどのぐらい続いたでしょうか。

 不思議と午前中は何ともない。だから、実家での療養中も、車で買い物に出かけるぐらいはできます。しかし、午後、ほぼ確実に毎日襲う腹部膨満。また明日もこの時間にはそれにくるしむのかぁ・・・と、思うと、人間、意欲なんてものは完全喪失ですよ。

 腸閉塞ったってね、色んなパターンがあって十羽一からげってわけにはいきません。参っちゃうよね(爆泣)

 11月の下旬頃に、実家の親父が風邪を引きました。シャンソンのイベント準備やら仕事で忙しくしていたこともあって、なかなか治らないようで、大きく咳き込んでいて、「ああ、風邪うつっちゃうかもなあ・・・」って思っていたら、その数日後、ボクの喉がヒリヒリしてきました。ヤバイなぁ・・・もう、出来るだけ医者でもらう薬はのみたくないし、風邪薬がお腹の調子に悪影響したら嫌だなあ・・・と。しかし、痛みも増してちょっと微熱が出てきたので、放っておくと風邪じゃ済まないってわけで、総合感冒薬のPLと、セフェム系第三世代のフロモックスをもらって飲みました。翌日、どうやら熱は上がらずに済んだようですけど、喉の痛みは思うように取れません。痰も絡んでね、ちょっと不快・・・・・

 ところがです。

 いつも張ってくるお腹が、薬を飲んだ翌日は何故か全く張らないんですね。お腹が張らないから当然、ガスも出ません。実はそのことにすら気づかず、午後、家の中でせっせと手伝い仕事をやったりしてました。丁度実家でも近々いよいよブロードバンド環境を整えるというので、LANの配線をしたりPCのデータバックアップの準備をしたりしてました。

 「何や、きょうはえらい元気やな」と、親父が言っていた、とはおふくろの翌日談。

 まあしかし、たまたま調子がよかったのかも、この日だけは。最初はそう思ってました。

 しかし、どうやらそうではなさそうな感じもしてきました。その翌日も、そのまた翌日も、あれだけ張っていたお腹が張りません。便通もかなり快調になってきました。風邪は徐々にはよくなってきていますけど、結局5日間フロモックスを飲み続けました。

 ぺしゃんことまではいきません。けど、お腹は「張る」というか「弛んだ」ような状況になってきました。先述のような経過でしたから、ここ2ヶ月ほど、運動らしき運動をほとんどしてません。散歩すら行けなかったんですから。腹筋がない分、ガスが減っても食べ物がお腹のなかにあるので、重力で弛むんですね(苦笑)。

 恐る恐るではあったけど、食事をすこしアップしました。量的には3割ぐらいかな? それと、少し午後も行動するようにしました。風呂などはそれまでいつも、朝起きて入るようにしてましたけど、夕方、そして、随分久しぶり、1年ぶり以上かなあ、夕食後に風呂に入れるようになりました。

 お腹の張りさえなければ・・・そう思い続けて随分久しかったけど、その願いが5日も続くというのは、これまでの経過からすると考えられないことでした。

 しかし、幅広い細菌に効く抗生物質を漫然と使い続けるのは問題なので、久しぶりに主治医、C病院のK外科医長の外来診察を受けることにしました。前回の外来通院は8月末でしたから約3ヶ月ぶりですね。自宅に戻るのも2ヶ月ぶりです。まあ、自宅に戻れば戻ったで、色々あるにはあるんですが、そうも言ってられませんし。

 12月15日。もう冬ですよね。いくら暖冬とは言え、寒いですね。

 丁度この日からおふくろがクラス会で大阪に向かうというので、昼前にひばりが丘の駅までおふくろを送って、そのままC病院に向かいます。水曜日なので外科の外来は午後2時から。診察受付が1時半からなので丁度良いかな。

 午後1時を回った頃に病院について、待合室を覗くと、けっこう混んでますね。予約機で取れた順番は8番目でした。お腹がすいたのでマックでヴァリューセットのダブルチーズバーガーセットをオーダー。サイドはナゲットに飲み物はポタージュ。そいつにサラダをプラス。この10日前だったら、こんな昼食、まず無理でした。考えられないよね。ガスさえなくなれば普通に食べたって何とも無いんですから。

 2時半ごろに病院にもどると、あと2人でボクの順番。丁度いいや!と思ったら、そのときにK外科医長の診察を受けていた患者さんが随分長引いているようで(汗)。

 ようやく終わったのが3時前。ご老人のご夫婦で、続けて診察を受けていたようですが、後から出てこられた奥様が、いきなり診察室の出入り口で倒れちゃった! 焦りましたよ。K外科医長が飛んで出てきてね、外来担当の看護婦さんが隣の処置室に車椅子で搬送。K外科医長も処置室へ・・・

 結局ボクが診察室に入れたのは午後4時前でした(激汗)

看護師:   「と〜るさん、1番診察室にお入り下さい」
と〜る:    「どうも、大変ご無沙汰してました。」
K外科医長: 「どうでしたか、しばらく。あれ?随分お腹の張りがとれて凹んでますね!」
と〜る:    「ええ、話せば長くなるんですけどね・・・(笑)」

 で、8月の診察以後、漢方を続けた見たけどダメだったことや、先述のような経過を要約して説明して
と〜る:    「フロモックスがどうも効いたようなんですが・・・」
K外科医長: 「うーん、そうするとやっぱりガス産生菌が主因かもしれないなあ」と、興味深げな表情。
K外科医長: 「私も過去に似たような事例で2〜3経験があるんですがね、と〜るさんと同様に極度の腹部膨満の主訴があった年配の女性の方が、怪我で化膿し抗生物質を処方したら、お腹の張りが一緒に治ってしまったんですよね。他にも類似した事例がありましたね。」
と〜る:    「そうでしたか、ということは今回のボクのケースももしかしたら期待できる可能性がありますか?」
K外科医長: 「ただし、フロモックスはかなりスペクトルが広いので、出来たら原因菌を特定して、それに合った抗生物質を処方するのが理想ですね。」とのこと。

 で、今後はどうするか。結論は
 ・もう1週間だけ、フロモックス+ビタミンB1・B2・B6で様子を見て、そこで一旦フロモックスは中止する。
 ・ただし即症状がもとにもどるような場合を考慮して+3日処方
 ・その後も症状が悪くなった(ガスによる極度の腹部膨満)ときに、なんとか来院してもらって便を採取し、培養検査を実施する。
 ・これでうまく原因菌が特定できた場合にはそれにあった狭いスペクトルの抗生物質で原因菌を叩く。

 と、いうことになりました。

 これで調子が維持できればいいのだけどなあ・・・

 抗生物質については、この1年の中でも、ホスミシンとミノマイシンにトライしたことがありました。ホスミシンはしばらく飲んだけどダメだったなあ・・・、それと、ミノマイシンは飲んだ日に胃の調子がおかしくなって、結局1日か2日で止めたのでした。

 まあね、毎回、新しい可能性が出てくると大いに期待はしちゃうんですけど、果たして今度はどうだろうか? いや、もちろん私本人は藁にもすがる思いは毎回同じなんですけどね。

 でも、C病院は来て見ると毎回気持ちが落ち着きます。看護師さん、放射線技師さん、それに高圧酸素のときにお世話になった療法師さんに、受付の事務の兄ちゃん姉ちゃんなどなど、みんな顔見知りでね、心配していただいてホント嬉しいですねえ。

 薬局に処方箋を出して、薬をもらうまでに「20分ぐらいかかりますけど」というので、田無の実家に帰っていた間に改装された駅前のスーパーを久しぶりに覗いて見る。を! タリーズコーヒーがオープンしてるじゃないの! いいですねえ。ボク、スタバよりタリーズが好きなんですね。「ガラスの檻」がね(笑)。アーモンドオーレにハーフのベーグルをオーダ。こんなん外出先で飲んだり食べたりってのも、この僅か10日前じゃ考えられないことでしたからねえ。

 タリーズを出ると、パラパラと小雨模様。外はもうとっぷりと暮れていました。

 自宅に帰る前にPCショップに立ち寄って、ビデオキャプチャボードを購入。このPCショップのある場所も1Fはスーパーマーケットでしてね、こっちは10月に田無の実家に戻る前に改装オープン。新潟寺泊の水産会社直営の大きな魚屋が入ってましてね、とても魅力的。実は大分から入荷したカワハギ1枚25cm見当のものが1枚600円で、「刺身・肝合えOK」の木札見たときは、思わず買っちゃおうかと思いましたけど、嫁さんも晩飯の支度してるだろうし、翌朝のおかずのシャケとアサリの佃煮だけで我慢。あとはヨーグルトにパイナップルを購入。

 帰宅して嫁さんに経過を話したら
嫁さん: 「去年はそういえばと〜る君、全然風邪引かなかったモンね。例年だと1度や2度は風邪引いて、C耳鼻科でフロモックスかかトミロンもらって飲んでたしねえ・・・」
と〜る: 「確かに(苦笑)」

 晩飯はクリームシチュー・漬物・サラダ・ご飯は普通に茶碗一杯。お腹の張り、特になし。

 さてさて、このあとはホントにどうなるんでしょう?

 続きはまた、気が向いたとき!

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