2004年7月16日:暑中お見舞い申し上げます

 7月16日です。夜中は蒸して寝苦しかったですが、明け方少しだけひんやりしました。今日も午後は夕立がありそうですね。

 いつもは病院に皆さんからお見舞いにお越しいただいたり、あるいはメールでお見舞いを頂いたりでしたが、こちらからもこの暑い夏、暑中お見舞い申し上げます。皆さん、体調など崩さぬよう、この夏を乗り切ってください。

 昨年の9月以来、入院延べ日数もぼちぼち120日を超えます。2本加入している生命保険の入院特約もぼちぼち終わりですね。昨年の10月以降、実質的には失業状態で収入はありませんから、もうぼちぼち病気にも区切りがつかないと困ったことになります。まあ、それを考えすぎてもまた、ストレスになりかねないので、つらいところではありますが・・・

 これまでの入院で、3箇所の病院での入院生活を経験しました。今回の病気以外では、中学3年の盲腸の手術の時と、大学1年のときのインフルエンザからこじれて気管支肺炎なった時をあわせると合計5箇所ですね。

 差額ベッドの個室なんてのは、前述の通りお金がありませんから入院するのは6人部屋とか8人部屋の大部屋なわけです。病院それぞれに特徴がありますけど、居心地で言うとやっぱり自宅のある地元、C病院が一番ですね。かれこれ1年近くお世話になっていることもあります。主治医のK外科医長、副主治医のS女医、看護師や放射線技師、医事課の皆さんも十分顔見知りになったので、話が早い、ってのもありますね。病院の規模としてはさほど大きくなく、ベッド数で言えば120床程度。正直なところ建物なども年季が入ってます。けれども病院全体のチームワークが非常によく、安心感があります。先日は入院していた2階病棟のトイレが改装されて、綺麗になったですしね。もうひとつ、食事は一番美味しいです。(他の患者さんはイマイチというけれど、ボクが最近入院した3つの病院の中では一番良いです。ちなみに、N医大の食事は最悪でした。)

 それぞれの病院の消化器の病棟で、他の入院患者の方の様子も色々見てきました。消化器の病気っていうのは、本当に沢山の種類の病気があります。皆さんそれぞれにご苦労なさっています。N医大病院の場合は、規模が大きいだけに、重症度の幅も広く、危篤・臨終を迎える場面も多々ありました。人間、いつかは死ぬんだよなあ・・・と。ガンなども末期になってくると余命あと何日、何ヶ月、などという話が病室で平気で交わされます。ただ、個人的に色々見てきた中で、この病気だけは掛かりたくないなあと思ったのは糖尿病かなぁ・・・。糖尿病は何処の病院の患者さん見ても、とにかく悲惨だなあと感じました。


 N医大入院中に、森本哲郎さんの「生き方の研究」という本を読みました。世界各国の過去に生きた人の生き様を紹介する本で、N医大のような大きな病院でさまざまなエピソードに遭遇しながらこの本を読んだら、死生観がちょっと変わりましたね。

 正岡子規や石川啄木のように、若くして病気で亡くなった人の話を読むと、自分にはまだまだ可能性があって、幸せな身分だと思うばかりです。僕の場合、社会復帰の障害になっているのが午後のお腹の張りと、不定期に発症する急激な腹部膨満の2つです。病名が分かろうが、治療方法が決まろうが、最終的にはこの2つの症状さえ出なければ、何とか再起できるなあと思います。正岡子規の最期などは、本当に壮絶な死に様ですね。カリエスで全身が侵されて激痛に苦しみながらも、創作活動をしていたってのは凄いなあと思います。


 さて、昨日は漢方専門医のH先生のところに行ってきました。N医大入院中は検査前処置に伴う食事制限があったり、入院中に処方された西洋薬との相互作用が不明だったこともあって、前回処方された四逆散合香蘇散をきちんと定期的に飲むことが出来ませんでした。そのあたりの状況と、これからのC病院での治療計画をお話しして、診察してもらいました。
 「薬を変えてみましょう」ということで、今回から芍薬甘草湯合半夏瀉心湯にかわりました。「とにかく午後に発症する腹部膨満を何とか押さえたい」というのが一番の希望でしたから。

 帰宅して即、食間服用してみました。前回の漢方薬よりも香りがよく、味も少し甘みがあって良い口当たりでした。いきなりの効果は出ないにしても、こういう「変わり目」って、不思議と気分いいですね。病は気からとも言いますけど、昨日の午後はお腹の張りもほとんど出ませんでした。

 午後に出てくる腹部膨満、原因はガス、つまりオナラですよね。腸管嚢腫様気腫症の発症機序についても、N医大T先生いわく「小腸の蠕動低下による内容物鬱滞が原因で異常発酵が起きて、その結果腸管から腸壁にガスが浸潤したのか、あるいは、蠕動低下の原因そのものが、腸管に発生している気腫によるものか? 果たして卵が先か鶏が先かは分からない」とのこと。ただし、少なくとも異常発酵によるガス産生過多は間違いないと思うので、そうだとしたらガス発生をいかに抑えるか? という対症療法を一番望むわけです。小腸内の腸液を採取培養して、悪玉菌のスペクトルを調べて、それに効く抗生物質や抗菌剤を処方するというのもひとつの手でしょうね(小腸鏡検査で、これをやってもらう希望も出していたんですが、土曜日の検査ということもあって、希望が叶わなかったんです。ちょっと不満>N医大)。しかし、抗生物質や抗菌剤は他の影響もあるでしょうから、当面薬は漢方薬1本でやってみたいと思います。

 最近感じるのは、今の医学界は随分混沌としているなあということ。西洋医学が主体的ではあるけれど、行き詰っている部分がかなりあるなあ、というのが正直なところです。
 特にガンや糖尿病その他の生活習慣病と言われている病気は、何処の病院に入院して他の患者さんの様子を見ていても、耳にする薬や療法はパターンが一緒です。良くなる人はいいですけど、ある程度進行してしまった患者さんの場合、漫然と対症療法が続けられているようなケースも少なくありません。
 その一方で、先日書いた新潟大学の阿保先生提唱の自律神経免疫治療や、漢方・鍼灸、あるいは過去に西洋医学界から黙殺された千島学説など。見直す価値のあるものが山ほどあるんじゃないかと思います。

 それと、もうひとつ。最近特定保健用食品、いわゆる「トクホ」ってのが流行ってますね。ボク、これにはものすごく疑問を感じてます。規制緩和の一環として進められているようですけど、利用者・患者の立場では逆に負担が大きくなってしまっている部分が随分あると思います。ペットボトル飲料やらサプリメントなどで、最近「トクホ」がやたらと増えたと思いませんか? 医薬品から除外されたことによって、保険適用から除外されちゃうようなものもあるし。ネット通販でもいっぱい出てますけど、とにかく高いよね。

 まあ、お役所の詳しいことはわからないけど、うーん、厚生労働省って、何か疑問の多い省庁だなあと・・・正直な実感です。

 当面は酸素・漢方。あと、やってみたいのがアルカリイオン水かな。厚生労働省も、アルカリイオン水(還元機能水)は腸疾患に効果があるという正式な御触れを出してます。特にね、異常発酵なんかには効果があるようです。でもなぁ、整水器、結構高いんだよなあ・・・。価格.comで調べたら、ナショナルの製品で1万円台で買えるものもありそうだし。ペットボトル入りが薬局で買えるなら、最初はそれでためしてみようかな?

 つづきはまた。

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