2004年3月11日:御前崎沖のマダイ釣り つり情報掲載記事はこちら

 物事悪いほうに考えるとね、すべてうまく行かなくなるような気がします。体調もそうだけど、少し良くなってきてるかな?とは思いつつ、まだそうでもなかったり。

 体調悪いなら釣りなんぞもってのほか! とは嫁さんです。まあ、気持ちはわかる。
 来月は息子が小学校入学だしね。開業したけどお客はまだぜんぜんつかないし、そうなると収入はどうなるって?

 すると嫁さん。「サラリーマンをやれ」といいます。
 
 「ヤ」なこったい!

 せっかく奴隷生活から開放されたんだしね。まあ、考え方はいろいろです。このまま失敗するかも知れないし。でも、とにかく、個人事業で独立したんだから、僕はこのベクトルはゼッタイに曲げません。

 会社勤めってのは、最近でこそ、フレックスやら裁量労働制で、勤務時間が不規則な業種も増えてはいるでしょうが、まだまだ毎日決まった時間に家を出て、だいたい決まった時間に帰宅するというパターンですよね。その間は一応、会社やら、あるいは外回りと称した市場での営業活動やら、、はたまた工場勤めの人なら工程、現場で「お仕事してる」ってことになってますね(爆)

 けど、自営のコンサルタントなんていうことになれば、まずはお客がつかなければどうにもならないですね。だから、今はパートナーの人といっしょに、新規顧客開拓のため、定期的に関東甲信越を回っているわけです。最初はその回り方や、ターゲットとなる顧客の目星のつけ方すらわからないわけでね。何度か一緒に回るうちに、だんだんと傾向がつかめてくるわけです。

 ちなみに、今年何軒のお客さんを確保するか・・・

 最低で2軒です。「そんなんで食って行けるのか?」 と思われますが、何とかなる業種なんですよ。でもねえ、その2軒確保は大変です。でもね、だからってがむしゃらに件数歩けばいい、ってもんでもないんです。すると旦那は家にいるわけです。お客が取れないうちはスズメの涙の蓄財を毎日ゴクつぶしして行くわけでね、嫁さん、財務省担当としては気が気じゃない。けど、うちの財務省も結構ドンブリ勘定なようで、そんなこっちゃ困りますよ!

 いい加減、家計簿つけたらどうなのよ! ねぇ。
 
 で、とにかく、お客がつくまでは蓄財食いつぶすしかないんだから、預けていた預金だの財形だの、順番に解約してゆくんですよ。
 
 え? 「マイホームの頭金」だって? 何寝言言ってるんですか! マイホームはもうあきらめてよ。ね。

 まだ半病人でね、こんな問答しながら、お客取れないかなあ、なんてね、考えてばかり、で、家に篭っていたんじゃ精神的に参ります。だもんで、蓄財食いつぶそうが何しようが、こんなときは釣りですよ、釣り!

 「海の上で具合悪くなったらどうするの?」

 そん時ゃそん時ですよ! 「いよいよ船上で腸管破裂ってか?」



 とにかく鯛が釣りたい! ゼッタイに釣りたい! でも、東京湾・相模湾、なんか宝くじなみの釣果だよね。極力この時期でも釣れる確率の高いところに行きたい! となると、釣り場は静岡県の御前崎ってことになる。遠いねえ、往復400キロは。でも、前から行きたかったしね。

 3月9日の午前1時50分。準備万端で自宅を車で出発。裏道経由で東名横浜町田ICまで5分と掛からない。東名に乗ってからはのんびりと走って、まずは足柄SAで休憩。30分ほど休憩して今度は富士川SAまで。富士川では1時間ほど仮眠。あとは一気に吉田ICまで走る。

 吉田ICを降りてあとは一般道R150を御前崎まで。夜なので30分ほどで到着。まだ集合時間まで1時間ちょっと余裕があったのでまた車中仮眠。

 午前6時になると御前崎漁港内に沖から数隻の遊漁船が入港してくる。その中でひときわ大きいのが今回お世話になる茂吉丸(しげよしまる)。着岸すると軽トラが近づいてきた。女将さんが到着。予約の確認をして、氷を頂き、そして船長の差し出すくじを引いて座席が決まる。今日は5名の釣り客が乗船し、若い上乗りさん入れて6名。自分は運良く左のトモを引き当てた。

 御前崎沖の釣りは釣り場竿入れ時刻と言うのが時期によって決まっているらしく、この3月までは7時に投入開始。ということでそれに間に合うように6:20分に出船となった。港を出て10分も走ると何やら船がバッタンバッタンと揺れる。外を見たらなんと北西の強風で、波は2m近い。天気図では移動性高気圧がぽっかりのはずなのに、ここはどうなってんの? まあ、仕方ない。

 釣り場には6:45分ころ到着4号15mというロングハリスにオキアミチヌ4号を結び、オキアミを着けて竿入れ時刻を待つ。午前7時の時報とともに船長のアナウンスで「ハイ! 始めてください!」となった。

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 7時から9時までアタリなし(泣)

 ようやく釣れたのは30cm級のキントキ、そして20cmのオキメバル。まあ、いずれも赤いけどね(苦笑)

 そしてまたしばらく沈黙。右トモの年配のお客さんが「釣れないと帰りが辛いよねえ、遠くから来たんだろ?」と、随分嫌味だねえ!(怒) そして始まる自慢話。「オラ、去年この船で5.2キロ釣ったんだよ。上げるのに20分ぐらい掛かったねえ。」・・・・あっそ、そらようござんした。

 自慢話聞きにきた訳じゃないので、その後は適当にあしらって自分の道具の打ち返しに専念する。しかし、風も波も収まらないなあ。しかも、太平洋にモロ面した釣り場だから波の波長が長い。ミヨシの常連さん、酔ったみたいで、トイレに駆け込もうとトモまで歩いてくるのは良いけれど、間に合わず俺の釣り座でやっちゃうんだからなあ・・・

 まあ、きれいにお掃除してね。

 その後ですよ。風裏に入って自分の沖竿の穂先見つつタバコ吸ってたら、んん? 何か変! 船の揺れと同調しない不規則な穂先の動き。で、竿を持って立てたら「ギュン!」と来ましたよ!

 貴重な魚ですからね、大事に揚げなきゃ。で、無事、若い上乗りさんの差し出すタモに収まったのは2キロ弱の綺麗な本命! 嬉しいですねえ。とにかく、去年のノッコミ以来ですから(笑)

 取り込み時、ハリスを手前マツリしてしまい、ハリを結びなおして再投入釣れた魚美味しく頂くため、下向いてナイフで魚を締めてたら、船長が操舵室の窓から身を乗り出して、「オウ! お客さん、また食ってるろ!」と叫ぶ。お、俺か? で、穂先みたら水面にドボンと突っ込んでるじゃないの!!! 慌てて竿を持って慎重に巻き上げる。ドラグはばっちり時々滑って気持ち良いねえ。船の揺れに合わせて膝を屈伸させて、絶対バレないように操作する。今度はハリスが後ろのオッちゃんの道糸にお祭りしてる! 「スンマセン! あとちょっとで揚がるんで緩めてもらえますかぁ!」と叫んで緩めてもらい、今度も無事に上乗り君のタモで取り込み完了! さっきよりちょっと大きい。魚体に厚みがあるね。

 結局11時から12時の間に2キロ弱2枚をバタバタっと釣って、まずまずの結果でした!

                       

 気象状況はいまいちだったけど、不思議とお腹の調子は悪くならず、体力も思ったほど消耗せず、疲労感はありませんでした。やっぱ久しぶりにまずまずの食べごろ本命2枚の効果は絶大!

 釣りは最高のリハビリですねえ(笑)

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